地盤調査について

平板載荷試験JGS 1521

この試験の最大の特徴は、SWS試験や標準貫入試験など、調査データから地盤の支持力を推定するサウンディング試験と違い、予定構造物の重さに相当する力を実際に地盤へかけて、地盤の支持力特性を直接評価する試験であるという事です。
「実際に予定構造物を建てた時、その下の地盤が、どう動くのか?」
これを疑似的に再現できるのが、平板載荷試験の大きなメリットです。

その一方で注意点もあります。この試験方法では試験位置から深度0.6m程度までの地盤しか評価できません。
その為、他の調査方法と組み合わせて、それぞれのメリットを活かすことで、より確度の高い地盤データを得ることが出来ると弊社では考えております。
計画地の地盤状況に応じて、最適の方法を提案させていただきますので、お気軽にご相談ください。

適用例
  • ・サウンディング試験だけでは正確な評価が難しい土質(ローム等)の支持力特性の確認
  • ・設計検討層(問題が懸念される地盤)が表層付近にある場合の支持力特性確認
  • ・擁壁、カルバート、防火水槽などの支持地盤確認
  • ・道路の路床・路盤の設計、施工管理

など

平板載荷試験の様子

SWS試験(スクリューウエイト貫入試験)JIS A 1221

建物などが建設される原位置において、土の貫入抵抗を測定し、地盤の硬軟や、締まり具合、土層構成を判断する目的で行われる地盤調査方法のひとつです。
深度方向に連続したデータが測定出来る為、地盤性状の細かい変化がわかるという特徴を有しており、戸建住宅などの小規模建築物において代表的な地盤調査方法となっています。
その一方で、SWS試験のみでは「土質の特定」が困難なため、他の試験データや資料等を組み合わせた総合的な判断が必要です。
弊社では、SWS試験孔を使った土質確認や、地下水位測定、そして手動式SWS試験にも対応しております。

適用例
  • ・住宅など小規模建築物の基礎設計
  • ・管渠布設の設計
  • ・大型重機の設置方法の検討
  • ・地中埋設物の有無確認

など

SWS試験(スクリューウエイト貫入試験)の様子

SWS試験(スクリューウエイト貫入試験)の様子

標準貫入試験(ボーリング)JIS A 1219

ボーリングによって掘削した孔を使い、1m毎の地盤の硬軟(N値)を測定するサウンディングの一種です。
ボーリングとセットで行うので、SWS試験では貫入する事が難しい硬い地盤の支持層確認が可能で、試験と同時に採取する土質サンプルによって土質・土層区分の観察が出来るなどの優れた特徴があります。
また、室内土質試験を実施するための不攪乱試料も採取できます。

適用例
  • ・支持層の確認
  • ・土層構成の詳細確認
  • ・圧密沈下量の詳細検討
  • ・液状化の危険性判断

など

土層強度検査棒

斜面の表層地盤などの安定性を判断する為に必要な強度定数「粘着力C」「内部摩擦角φ」について、三軸圧縮試験などの室内土質試験や、N値から推定式で求める方法などと比べて、コストや手間をかけずに、原位置にて迅速に測定できる試験方法です。
一箇所の試験時間が短く、試験数を多く行える事から、広範囲における土層強度の分布・変化を把握できるのが最大の特徴です。

適用例
  • ・斜面の安定解析
  • ・既存擁壁の安定性判断

など

土層強度検査棒

現地浸透試験 /
現場透水試験公益社団法人雨水貯留浸透技術協会 基準による /
JGS1319-2017

原位置の地盤中に、水がどの位流れ やすい(流れにくい)かを調べる試験です。
ダムや堤防の保水性、安全性の確認から雨水浸透施設の設計まで、その目的によって試験方法や試験規模も大きく異なります。
弊社では、表層付近からGL-2m程度の地盤を対象とした「ボアホール法」「土研法」に対応しております。

適用例
  • ・宅地等の雨水浸透施設の設計
  • ・堤防の性能評価
  • ・ため池堤体や道路盛土の維持管理 

など

現場密度試験JIS A 1214・JGS1611

原位置地盤の土の質量と体積の関係から、土の密度(湿潤密度)を求める試験です。また、試験土の含水比を測定することで乾燥密度を導き出します。
掘削した土の質量と、掘削した部分を砂に置き換えて求めた土の体積から土の密度を調べる「砂置換法」や、土の中を通過してきた放射線の変化から土の密度や含水比を求める「RI法」があり、弊社では砂置換法に対応しております。

適用例
  • ・路盤、路床や盛土などの施工品質管理

など